COCOAに不具合が発生していた

新型コロナウィルスの接触確認アプリ「COCOA(ココア)」が、Android端末に対して、2020年の秋から4か月、感染者と接触した可能性がある利用者に通知が届いていない事を厚生労働省が発表しました。

4ヵ月もの間気づかず?

「9月末より事実上機能していなかった。信頼を損ねる状況で、本当に申し訳ないということで、心からお詫び申し上げます」(田村憲久厚労相)

COCOAは利用者が感染した事登録をする事により、他の利用者に「近くで感染者が出た」という事を知らせるアプリです。2020年6月から配信が開始されましたが、今回の報告によれば「2020年の秋(9月)」から通知が届いていなかったというのです。つまり配信から3ヵ月程度で不具合が発生し、それに4ヵ月気がつかなかった事になります。

2021年2月現在、登録者数は2460万件で、実際に感染者による登録は1万件ほど。登録者の内、iPhoneが70%で、Androidが30%。今回、「Android」としか言われていない為、特定の機種ではなくAndroid端末全てに対して不具合が出ていたと考えられます。つまり約738万人に対して、機能が正しく動いていなかった事になります。
738万人に対して通知が行く事は確率からしてあり得ませんが、1万件もの感染者登録があるなら、数千件程度は通知が行っていてもおかしくありません。

しかも、今回の件が発覚したのは、政府・製作側が発見したものではなく、利用者がSNSなどで「通知が来ない」と言った事を書き込んでいて分かったらしく、もしそれが本当ならばかなりお粗末と言わざるをえません。

厚生労働省は2月中旬までには修正すると発表しています。

筆者やメディアの意見

筆者もCOCOAはダウンロードしていますが、Android端末だったからか、一度も通知が来た事はありません。本当に周りに感染者がいなかったのか、不具合のせいかは分かりませんが、期間の長さから考えて不具合のせいだと考える方が納得できます。
システム的に難しい事をしているわけではなく、更にあれだけ大々的に言っていたにも関わらず、4ヵ月も気づかなかったとは、やはりお粗末だったと思います。
テレビでとある国際政治学者さんが「政府は作る事しか考えてない。作った後の管理や展開については無頓着」と言っていました。確かに今回の件や、作ったは良いもののなかなか活躍する場面が無いマイナンバーカードを見ていると、その意見にも納得してしまいます。
我々はシステム的に問題は無いと信じて使っているわけで、政府の方々にはより一層の注意をお願いしたいと思います。